東洋では、物事を陰陽で認識しようという考え方があります。
例をいくつか上げますので、イメージするのに用いて下さい。
陽 : 天 上 気 形が無い 不可視的 動きが速い 外側 熱 燃やす
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陰 : 地 下 血 形が有る 可視的 動きが遅い 内側 冷 燃料
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下の図―1のように、自然界の天は、春夏秋冬様々に変化します。その天の気を受けて、大地には花が咲き、また河川が凍りついたりと様々に変化します。
このように、人間は天(陽)と、地(陰)の中間に位置して、天気を受けながら空気を呼吸し、大地から生じた飮食物を摂り入れ、体内で元気を養っているのです。
このようなイメージを人間の生理機能にも当てはめて考えるのが、東洋医学なのです。
図―1
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天の気(空気)=代謝を促す
地の気(食物)=肉体(物質的)な基盤を養う。
地の気(食物)=肉体(物質的)な基盤を養う。
陽の気である天の気=空気は、非常に動きが早く肉体・物質を動かすことに長けています。
肉体の新陳代謝や消化吸収・排泄作用などは、呼吸の状態に左右されるのです。
一方、陰の気である地の気=飮食物は、呼吸によって消化が促され、そのプロセスは比較的ゆっくりとしています。
ですから、数日間、飲食物を摂らないでも生命が尽きることはありません。
ところが呼吸が停止すると、数分で生命が尽きます。このことから明確なように、呼吸は生命にとっては、即時決定的な影響力があるのです。
このように心身の健康に大きな影響力を与える呼吸が、健康法としてあまり世間に流布されていないのは、なぜだと思われるでしょうか。
健康は、なにか特別なことをしないと、維持できないとでも考えられているのでしょうか。
答えは、簡単です。空気は、タダ(無料)だからです。
そしてあまりにも簡単だからです。
私達の観念を作り出している教育や報道は、物質主義が中心で経済成長のために消費を促します。
健康産業経済も同様に、健康になることを強調して特別なことや物を消費することを促しますが、それらによって健康になることはありません。
なぜなら、みんなが本当に健康になってしまうと、物が売れなくなるからです。
非常に簡単な理屈ですよね。
それに、健康は物質で満たされたとしても、必ずしも実現されません。
幸福観と同じです。
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