2015年1月30日金曜日

一の会 養生講座  

   先週24日(土)に行われた永松先生による「一の会 養生講座」は丹田を意識した歩き方についてでした。  

 これまで歩き方といえば背筋を真っ直ぐすることや下を見て歩かないということぐらいで、丹田を意識するというのを今まであまり気にしたことがなかったので、とてもいい体験になりました。
 慣れないと少し歩きにくいですが、上半身がぶれないよう軸をもって歩いていると何か障害があり 転けそうになった時も、重心がしっかりしているので大きな怪我などなりにくいそうです。 


 歩く時 のポイントは力を抜くこと、そして足の裏全体で地面をつかむような感じだそうです。
 安定した大きな木は大地にしっかり根をはっている、そんなイメージでしょうか。 
 今回教わって歩いてみると自分がいかにフワフワして歩いているかがよく分かりました。 
 頭の方 にばかりエネルギーがいって、足腰に意識がいってないんですね。だから肩も凝りやすいし疲れや すいんだと思います。
歩き始める時は「よし!」と気合いを入れて歩くのではなく、深呼吸して肩の力を抜いて歩いてみる。 
それだけで、気の巡り方、身体の使い方が違ってきます。皆さまもぜひ試してみてください!

  ※ 次回の永松先生による『気を意識した体の使い方』は、31日(土)にアドバンス4を行います。まだ若干お席がご用意できます。ご興味のある方は、是非ご参加下さい。
     
   

2015年1月20日火曜日

2015年の初講座を終えて


 1月17日(土)に、2015年の初講座として、呼吸瞑想会が行われました。

一の会 代表 : 金澤 秀光 先生

 今回は、私・稲垣が、一人の受講生の立場から、養生講座──『気を意識した体の使い方』と『呼吸瞑想』の両方──への継続的な参加を通して感じたことを書いてみようと思います。

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① なぜ腹を据えることは難しいのか

 下半身を鍛えること、下腹に意識を置くこと、下腹を中心に深く呼吸をすることの重要性は、よく言われていることです。

 しかし、それを、そのメリットが実感できるほどのレベルで実践するとなると、なかなか難しいことではないでしょうか。

 自分も、腹式呼吸を通じ、その糸口を長らく探してきましたが、2014年、当講座にて、ようやく自分の気というものを制御するためのヒントに触れさせていただけたような感覚がしています。

 どうやら未熟な人は、多くの場合、気を下に降ろそう、自分を落ち着けよう、腹式呼吸をしようとして、本来は外へ広げておいた方が良いものまでをも、抑え、締め付けてしまっているようです。

 腹を据えることを目指すのは大切ですが、そのために胸をふさいでしまうようではいけないようです。

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② なぜ軸を据えることも難しいのか

 自分のパフォーマンスを、安定して、外部環境になるべく左右されずに発揮したい、自分がブレずに済むための軸を持ちたいとは、多くの職業人が願うことではないでしょうか。

 また、姿勢。
 良い姿勢を身に着けたい、なるべくいつも背筋をまっすぐ伸ばしていたいというのも、多くの人が願うことかと思います。

 これも、いざ実践するとなると、なかなか難しいことです。

 つい、斜めに立ったり座ったりをしがちです。

 どうやらここにも、頑張るが故に裏目に出ていることがあるようで、未熟な人は多くの場合、上への意識を細く尖らせてしまうことで、据えようとした軸を、自ら削り折ってしまっているようです。

 東洋医学で「横逆」と呼ぶ現象の一種でしょうか。

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 以上をまとめると、①②共に、目標としているのは縦方向に心身を鍛え上げることなのですが、それを実現するための手段・過程としては、意識に横方向への幅を持たせることが役に立つのではないかということでした。

 2015年の自分は、地球に根を張り、宇宙へ枝を広げるイメージで、引き続き養生講座に参加していきたいと思っています。

 本年も、人それぞれのペースで、人それぞれな「自分」を使いこなすための試行錯誤が出来る機会である一の会・養生講座を、よろしくお願い申し上げます。


※ 次回の呼吸瞑想会は、2月7日(土)。
 永松先生による『気を意識した体の使い方』は、1月24日(土)にベーシック3、31日(土)にアドバンス4を行います。




2015年1月17日土曜日

呼吸瞑想会のいきさつ(2)

 数年間、「いおり健康教室」で、呼吸法を行っているうちに、意識的に呼吸をしようと思っても、息がスムーズに入ってこないと訴える方を多く目にするようになってきました。


 これもまた、さまざまな理由と原因があるのですが、共通していることは、緊張が解けないことに起因しています。

 日常があまりに忙しく過ぎていくために、自分が触れたり体験したことが、あまりにも意識化されていないのです。

 意識的には、心はそんなに負担を感じておらず、引っかかりも感じていないのですが、体調が悪い・・・

 患者さんの身体に触れ、身体の状態を通じて会話をしていくうちに、実は心に大きな負担や衝撃を抱えていたり、わだかまっていたりしていることを数多く目にしました。


 感じているのですが、意識化されない。 実はこれ、危機的状況なのです。

 感じている以上、身体は相応に反応しています。

 心のセンサーが、混線して麻痺している状態です。


 半覚醒で、生きている状態と変わらないのです。


 ここに気づかないまま過ごし、一生懸命に取り組み、生きていながら、「こんなはずではなかったのに」という状況に追い詰められます。

 さらには、いつのまにか身体の不調や病となっていることに、気づかない人が圧倒的に多いのです。



 皆様、病は突然なるものではありません。

 そこに至るまでに、日常の細かな様々なことが積み重なって、病的状態に陥るのです。


 毎日毎日の、些細な事にまできちんと感じて対処できる、鎮まった心の感性がとても大切です。


 呼吸法は、簡単に過ぎますが、酸素を取り入れるという以上に、自分の想いを実現するために非常に大切なものです。

 同時に呼吸法だけでなく、心を鎮め、自分と向き合う機会が是非とも必要であると、痛感するようになってきました。


 日常の臨床で、各人に会話を通じて伝えてきましたが、限られた時間内で多くをお伝えするには限界があります。

 そこで呼吸瞑想会を開催しようと思い立ったのです。




 現代人は、「いそがしい」と口にする人が、大変多い。

 実は筆者もその一人ですが、いつの間にか細かな雑務に取り紛れ、心が濁ってしまっている・・・


 多忙であるからこそ、心を鎮め、心の濁りを清め、「いま・ここ」の自分と向き合う時間が必要です。

 
 心は、船でたとえると船長です。

 感覚は、コンパスです。

 船長が異常を察知できず、壊れたコンパスで、ただむしゃらに人生海路を進むだけでは、船体は傷み、燃料も尽きてしまいます。


 「いま・ここ」の自分は一体、どのような状態で、どこへ向かおうとしているのか。

 思考を停止して、自分の身体と心を、ただ坐ってじっと感じて観る。

 先ずは筆者自身が、坐禅と取り組むこととなったのです。

                                         つづく


 詳しくはこちらまで → 『一の会 養生講座』




 一の会 養生講座

 

2015年1月15日木曜日

呼吸瞑想会のいきさつ(1)

 呼吸瞑想会を始めようと思い立ったきっかけは、来院される方の呼吸がとても浅い方が多かったことによります。

 呼吸が浅いと、疲れやすくなるだけでなく具体的に病を生じます。

 深くゆったりとした呼吸は、健康を回復するには必須の事柄です。

 呼吸は、気の動き・代謝と深い関係にあるからです。


 臨床現場で時に患者さんに、「大きく息を吸ってください」と指示をしますと、胸だけで大きく息をする胸式呼吸の方がほとんどです。

 そこで、吸う息とともにお腹を膨らませるよう腹式呼吸を指示すると、中にはとても困難に感じられる方も数多くいらっしゃいます。


 腹式呼吸が困難になる理由と原因は様々あるのですが、それはさておいて、まずは腹式呼吸の指導に取り組む必要性から、いおり鍼灸院の健康教室で呼吸法を定期的に行っていたのでした。
                   
つづく

 詳しくはこちらまで → 『一の会 養生講座』


 一の会 養生講座