2014年10月27日月曜日

養生の基本・・・自然に寄り添うとは




 東洋医学には、さまざまな養生法があります。

 筆者が行っている鍼灸術は、黄帝内経(こうていだいけい)をその出発点にしています。

 むろん、未病治をもっとも重視しているので、人々が行うべき養生法も記されています。

 その中心は、天人合一思想です。

 それを一言で表せば、心も身体も自然に寄り添うように生きなさいということです。



 昨今、自然という言葉があまりにも安易に使われています。

 自然素材、自然食品、自然派化粧品、自然派志向・・・etc


 
 江戸期の医師でもあり哲人でもあった、安藤昌益(あんどうしょうえき 1703年‐1762年)は、自然を「ひとり、する」と読んでいます。

 「ひとりする」ものとはいったい何なのでしょう。


 朝になれば太陽が昇り、天地に陽気が次第に満ち、夕方になると陽気は潜み始め陰気が夜の帳を引く。

 人間の都合に関係なく、太陽は昇り、また沈んで行く。


 個人の意志の都合に関係なく、身体は朝目覚め、夜は眠る様になっている。


 こんな当たり前のことが、自然に寄り添って生きるということです。


 現代では益々、このような自然法則から外れて行ってます。


 ここに、現代病の根があるのです。


 自然に寄り添って生きる。


 深く味わい、我が身を振り返る重要な視点です。
 

 

2014年10月25日土曜日

先日の永松先生の養生講座(アドバンス)では中国で古くから


伝わる五禽戲の一つ虎戯を教えていただきました。


五禽戲とは後漢末に華佗が考案したとされる導引術で、


虎、鹿、熊、猿、鳥の5つの禽獣の動きを真似た動気功だそうです。


虎劇は五行では水に属し腎の働きに作用し、


骨や関節を鍛え、下半身の臓器を活性化する作用があるそうです。


虎の動きを真似てるだけあって、優雅さの中に力強く


ダイナミックな動きがあるのが印象的です。


これを通してできるようになるとかっこいいでしょうね。




五禽戲もとても興味深いんですが、


最近動きに連動させて呼吸をすることが、


とても気持ちがいいんです。

初めの頃は動きやポーズばかり集中して、


呼吸を動きに合わせるというのがなかなか難しいのですが、


最近は呼吸にも集中できて、呼吸と動きが合わせられるようになってきました。


きっと呼吸も以前より深くできるようになってきたんだと思います。


動きと呼吸が連動してできてくると、呼吸がどんどん深くなってきて、


体と心が呼吸を通じて、一体化するような感覚になってきます。


他のことは何も考えず、自分の呼吸と体の感覚だけを感じる。


道具も何も使わず、こんなに気持ちよく満ち足りた気持ちになれる


呼吸って、すごいですね。








2014年10月6日月曜日

永松周二先生 略歴

一の会 副代表

1993年 大阪外国語大学(現大阪大学)中国語学科卒業
2000年 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 はり・きゅう師国家資格取得
2009年 上海中医薬大学大学院 留学(基礎中医学院)卒業 中国政府公認HSK6級取得

臨床歴 間瀬内科クリニックなどで12年。

教育歴 大阪医療技術学園専門学校 非常勤教師9年。

幼少期より強さへのこだわりがあり、極真空手、蟷螂拳、大東流合気柔術など多様な武術を学ぶ。
上海中医薬大学大学院留学時に、太極拳の流れを汲む太極功法、道教系の功法などに出会い、気を扱うことを習得。
その後、次第に肉体的な強さよりもむしろ、心の有り様への重要性に目覚め、さらなる気の探求に傾倒。

 『真の強さとは、いつでも、いつまでも変化できる柔軟性にある』と感得。



金澤秀光先生 略歴

 一の会  代表

1980年 大阪経済大学経済学部卒業
1988年 大阪鍼灸専門学校(現:森ノ宮医療学園専門学校)卒業 はり・きゅう師国家資格取得
1989年 兵庫県福崎町にて開業
1997年 十二指腸潰瘍穿孔を病むが、手術を拒否。臨死体験を経た後、人間は「心と体と魂」の存在であることを感得。
2006年 多数の阪神地区からの来院者の要望により、大阪市淀川区に転院。
2010年 大阪医療技術学園専門学校 東洋医療技術教員養成科 非常勤講師 臨床実技担当
     現在に至る。

1992年~1998年 北辰会に在籍しながら、藤本漢祥院に研修生として通院。

患者の神気を読み取り、五感を駆使した診断と、鍼以外の一切の器具を用いず、最もシンプルな素手の治療にこだわり続けている。

臨死体験より感得した『心は安心を、体は充実を、魂は感動を志向する』を、揺るぎの無い信念としている。